ultrasonic vocalization
USV
齧歯類の子が発する超音波領域の鳴き声
情動や社会行動に伴って発する
特に、母親から離した子が母親を求めて鳴くとき
母親との分離による不安情動に伴って起こるとされる
出生時から認められ、生後5日目に最も多くなり、その後開眼するにつれて減る
USVを聞いた母親の反応
巣作り行動や巣戻し行動を始める
https://gyazo.com/3c066b2b6bb20ae42b94189b200e8f6a
Uematsu et al. (2007) Maternal approaches to pup ultrasonic vocalizations produced by a nanocrystalline silicon thermo-acoustic emitter
子の肛門性器周辺を舐める
ラットで、母親の血中プロラクチン濃度が上昇する
巣戻し行動に関係？
抗不安薬の薬効評価の指標として広く使われてきた
ベンゾジアゼピン系やセロトニン系の抗不安薬を投与すると、USVが減る
Fish et al 2000
これらは子の愛着形成というより一般的な情動反応に近い
神経基盤
オキシトシン神経系欠損マウス
Winslow et al 2000
オピオイド神経系欠損マウス
Moles et al 2004
体温維持するための呼吸運動の副産物であるとする説
Blumberg et al 2000
生後2週まで体温を自己調整できないので、親やきょうだいから離されてUSVを発現するときは必然的に体温変化を伴う
暖かい環境で離したらどうなる？yosider.icon
体温維持のために過呼吸して、超音波が発生し、それを親個体が認知できるようになり、次第にコミュニケーションツールとして用いられるようになった説
Uematsu et al. (2007) Maternal approaches to pup ultrasonic vocalizations produced by a nanocrystalline silicon thermo-acoustic emitter
さらに、より複雑な社会行動を示す種では、視覚や聴覚を用いて自分と母親の距離がわかるようになり、親から離されたことがわかれば母親を求めて鳴くようになった？